辺境×日記

ごく個人的に思う事を書く

借金で風俗に堕ちた男の話

目次

またこういうのが出てきたね。

cash.jp

payday365.jp

借金に見えない問題

この二つのアプリ、非常にまずいのは

「こうした借金をするとどういう危険性があるか?」

をサイト上に明示してないことだ。

 

そもそも借金・ローンなどの単語すら使っていない。

 

このサービスの支払いに困った人々が簡単に無人機に手を出す様が目に浮かぶ。

このサービスのターゲット

世の中には「借金が危険なもの」という意識が無い人が少なからず存在する。

「少額なら大丈夫なんじゃないの?」

「みんなやってるでしょ?」

この二つのサービスが狙うのはそういった層だ。

 

テレビ広告・電車内広告でさんざん消費者金融のイメージ広告を浴びた彼らは、借金は大丈夫・借金は普通と勘違いしているのだ。

元彼の事例

僕が20代の頃に付き合った彼氏は、大学を出た半年後には180万円の借金を作っていた。

印象的だった事が二つある。

そもそも自分の借金について把握できていない

借金の返済は毎月の督促ハガキが来たらその分を支払っていた。

そのため、今総額でいくら借りていて、この先いつまで返済が続くかは把握していない。

ましてや利率、利息も知らなければ、毎月の返済が利息と元金のいずれを先に埋めていくのかも知らない。

借金は借りるのは簡単だが、その返済の構造は複雑なのだ。

自分を「善い借り手」だと誤解している

消費者金融の恐ろしいのは、後追いでさらに営業をかけてくることだ。

「○○さんはきちんと返済してくれるいいお客様ですので、今後もさらにご利用いただけるようにランクアップいたしました。」

という恐怖の電話を、「褒めてもらえた」と勘違いしていたのだ。

それでまた借金が簡単に膨らむのに。

借金の理由

彼は何も贅沢のために借金をしたのではない。

 

彼の両親は超高齢出産であった。

彼が大学生だった頃、父親は80代、母親は50歳代の外国人で人工透析の必要な身体障害者であった。

その両親は学生の彼に金の無心をしていた。どう考えても無理な話である。

 

彼は学生ローンに手を出すと同時に、ゲイ向けの風俗で働くという過酷な状況に陥った。

本来であればその両親が生活保護を受けるべき状況だが、それをしなかったようだ。

 

「がんばって他人の世話にならずになんとかする」事にこだわり、それもあって当時付き合っていた僕に相談することも無かった。

こうした「友人知人に頼らないことを善しとする」人々の心の隙間に入り込む消費者金融のやり方は本当にひどいと思う。

その後

彼の大学卒業後、僕が気づいた時には彼の借金はすでに180万円になっていた。

新卒の彼にはとうてい払えない額だ。

 

しかもその頃彼は就職した会社を早々に辞めていた。「ネジの数を数えるばかりの仕事(製造業の購買部門)で嫌になった」というのが離職の理由。

だが今にして思えば、風俗業で稼げない地方での勤務で、借金の支払いがピンチに陥ったからではなかろうか。

 

僕は当時可能な限りの額として数十万円支援し、エクセルで返済計画をわかりやすく作り、東京に戻った彼とルームシェアしていたアパートの家賃も一切もらわないようにした。

 

それでも彼はこの一連の作業で自分の悲惨な状況に正面から向き合って精神的にまいってしまったようだ。

しばしば他の男の家に外泊するようになり、その後僕の元を離れていった。

 

新しい男はきっと借金についてうるさく言わない、そもそもそんな事を知らない、彼にとっては快適な関係だったのだろう。

もう少し彼の自尊心を保ちながらサポートする度量が自分にあればと後悔している。

 

この元彼はそろそろ40歳、そして未だに風俗業だ。

借金が彼の人生を狂わせたと思っている。